貼りついた思い


今日も思い出していた…

中学1年の頃、近所に転校生が引越して来て、その子の家には
モフモフの子犬が数匹、テリア系らしい。

その中の真っ黒で子熊のような子をひと目で気に入り
独断で家につれて帰り、「テリー」と名付けました。

自然と家族の一員となり、学校から帰るとまっ先に
散歩に連れ出し思いっきり走る。

自宅の裏公路を数分走ると西海岸公園、目の前は広大な日本海!

そこが弟とテリーとのいつもの散歩コースでした。

当時はドッグフードという便利なものは売っていなかったので
主食はご飯に味噌汁、魚の骨、時々作るラーメンスープに使った豚骨など。

勿論わんこ用おやつというものはなく、煮干しをあげたりしていました。

その頃に甲殻類や葱類は食べさせないほうが良いと聞いた覚えがあります。
葱類は細胞組織を壊してしまうそうなのです。

今のわんこは幸せです。
病院の設備、ペットフード等も充実していますから。

部活が始まり、遊ぶ時間も少なくなってしまったけれど
いつも心の支えになってくれました。

時は流れてある日のこと、玄関の縁の下からかすかに
なき声が聞こえたので見てみると、そこには数匹の赤ちゃんと
優しい顔をしたテリーがいました。

数週間後、やはりモフモフ真っ黒な子犬になり、
ヨチヨチ歩き回っていました。愛おしそうに見守るテリー。

子犬たちは2〜3ヶ月の可愛いい盛に、優しい飼い主さんに引き取られていきました。

そして数年後のある朝、突然の別れ…

そんな事考えてもみませんでした。

どうして?...助けてあげられなかった…。

弟とお葬式をして、今は静かで安全なところで眠っています。




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